<貴金属の蘇り>
1. 依頼事項
お客様より「30年前タヒチで購入し愛用していたペンダントですが、一度もクリーニングしていません。綺麗になりますか」とご相談がありました。
2. 商品データ
形状:バロック系真珠5個 チェーン付 K18ペンダント赤色石付(図1)
図1 依頼商品
3. 観察・診断
目視にて観察してみると地金に褐色の変色部が見られ、チェーンを含め全体的に赤く変色しています(図2)。
図2-1
図2-2
4. 修復
弊社開発のイオン洗浄機「ジュエルリフレッシャー」にて洗浄し、その後リフレッシュクロスと照りクロスで真珠の新品仕上げを行いました(図3、4)。
図3 修復後
図4-1
図4ー2
5. まとめ
真珠の汚れが軽微であったのは、枠付きのペンダントであり直接真珠と肌が触れなかったため、サンによる妖怪や当たりキズはつかなかったと考えられます。
次に地金の変色ですが、純金は「酸化・錆びる」ことはありませんが、K18の場合25%の悪が根に含まれる銀や銅が「酸化・錆び」の原因です。
イオン洗浄機「ジュエルリフレッシャー」(図5)は、専用洗浄液「サザール」(図6)を使用し常温わずか15秒で、水素ガスによって汚れを浮き上がらせ酸化膜を除去し本来の輝きに戻すことができます。修復後お客様は、地金が美しくなったことと赤色石も明るくなって綺麗に見えますと大変驚かれ感激されていました。「サザール」は洗浄効果が大きいため石の裏側の汚れまでも除去することができます。アルカリ性ですが、短時間の使用で水洗いをすれば真珠へのダメージもありません。また、研磨修復ではなく電気分解による還元作用ですので金属が減る心配はありません。肌に直接触れるジュエリーは気持ち良く身に着けるため、必要に応じて定期的なクリーニングをお勧めします。
図5 ジュエルリフレッシャー
図6 サザール
※内容、画像ともに当時のまま