レポート

真珠研究室だより

前回に引き続き、研究室でアコヤガイから真珠を取り出している観察実験について報告いたします。
貝柱を切って貝を開けると内臓が現れ(図1)、この貝には、乳白色のグリコーゲンが多いことが分かります。グリコーゲンは冬場に向かって栄養分として貯められるそうです。

図1 2020年1月に開けた貝の中の1個

グリコーゲンの付着した外套膜をめくると、生殖巣やエラ、その他の内臓、足糸が見えます(図2)。挿核手術では、生殖巣にピース(外套膜切片)と核を挿入します。したがって真珠を作る真珠袋は、生殖巣の中に存在しています。この貝の生殖巣は黄色で成熟度が大きいと判断しました。

図2 貝の内臓と産出真珠(右)

昨年の9月に開けた貝の中で、グリコーゲンも少なく、生殖巣の成熟度も小さい貝がありました(図3)。生殖巣の中の真珠が透けて見えます。

図3 成熟度の小さい貝と産出真珠(右)

同じ時期に開けても個々の貝によって成熟度が異なりますが、おおまかに時期によって変化があるようです。これらの状態と産出真珠の相関なども観察事項の一つとなっています。