<核われ、層われの見つけ方>
先日、リフォーム関係の会社様よりクリーニング&エステのご依頼がありました。
クリーニング&エステ加工受付の際、お客様へお伝えしなければならない真珠の劣化現象の代表的な例がありましたので報告いたします。
1. 商品データ
9.2mm、1.16g、ルース1個(図1)
図1 依頼商品
2. 診断
無孔、薄まき、核われ(図2)
目視および真珠透視ライトで観察しました。
図2 光透過法による観察
3. 処置
無孔の状態では真珠層内の隙間に特殊液体が浸透しないためエステ施術は不可であること、核われが見られることからクリーニング施術時に何らかの衝撃が加わると核われが助長する可能性があることをお伝えして、ご依頼をいったんお断りしました。
後日そのお客様が再度来社され、同一の珠を可能な限りきれいにして欲しいとご依頼がありました。上記リスクを承諾されましたので、核われを詳細に観察し真珠層表面までは達していないことを確認し、手磨きにて慎重に作業してクリーニングを終了しました。
4. 核われ、層われの見つけ方
真珠内部にある核われ、層われはその程度にもよりますが、通常の室内の明るさでは見えにくいものです。以下の方法で確認できます。
1) 直射日光のようななるべく明るい場所で真珠を回転させて見つける。
2) 透視ライトを使って見つける。光透過法、サーチライト法どちらの方法でも発見は容易です(図2)。