テリの異なる2つの真珠(図1)を切断し、結晶層を観察すると(図2,3)、表層部結晶層の積み重なり方に大きな違いがあることがわかります。テリ強真珠の結晶層は、一層一層が整然と積み重なっており、弱は結晶層の厚さのばらつきが多く、乱れています。結晶層が整然と積み重なっていると真珠の中に入った光が各結晶層境界で規則正しく反射して輝度が強く干渉色が鮮やかに現れます。結晶層が乱れていると光は散乱し、輝度は弱く干渉色も見えづらくなります。
図1 左:テリ強 右:テリ弱
図2 テリ強真珠断面電子顕微鏡画像(5000倍)
図3 テリ弱真珠断面電子顕微鏡画像(5000倍)
当研究所では、この真珠に映る光源の輝度と干渉色を測定してテリを数値化しています。
※2021年IJT 真珠科学研究所ブースにて、テリの測定について展示・解説しております。