レポート

真珠クレームカルテ65 (2014年9月)

<品質管理>
展示品等未使用にもかかわらず汚れているネックレスを見かけます。先日開催された某催事でもロット巻き(図1)で並んでいるネックレスを触ってみると「ザラッ」とした感覚の商品を見かけました。

図1 ロット巻き販売商品

 

ネックレスの商品化を例にとると、「選別」「連組」「クラスプ付け」の作業過程はほとんどが素手で行われています。特に「連組」では一珠一珠ピンセットで選び、左手の中にとどめた後、連台の上で並べられます。糸を通す作業、クラスプ付けも素手で行われているのが一般的です。
催事などの商談においても素手での取り扱いがほとんどでした。作業前に手を洗ったとしても人間の「手」には汗などが付着します。また試着などで肌に直接触れることで皮脂や化粧品なども表面に付着します(真珠の散歩道No.58参照)。この状態のまま放置してしまうと「クレームカルテNo.61」でご紹介したように本来の輝きが失われたように見えてしまいます。
本来の照りを無くしたままではお客様に真珠の美しさを伝えられません。照りの良い真珠を届けるため、商談後にはやわらかい布でお手入れを必ず行いましょう。
多くのネックレスを扱う催事などには、手袋上でクロスより作業が捗る弊社取扱商品「真珠てり手袋」(図2)をお薦めします。

 

図2 真珠テリ手袋

 

※内容、画像ともに当時のまま